ちょこっとひとこと

岩波新書創刊80周年に続き、今年は平清盛生誕900周年でもあります。平清盛は平安末期の武将で、伊勢平氏の棟梁である平忠盛の長男として生まれました。白河法皇の落胤とも伝えられます。父の地位と遺産を受け継いで政界に進出。保元・平治の乱により対立勢力を一掃、太政大臣となります。娘徳子を高倉天皇に入内させ、官職を一門で独占、知行三十余国に及ぶ平氏政権を樹立しました。他方、地方武士に離反され、源頼朝ら反平氏勢力が挙兵、福原に遷都したが熱病のため64歳でその生涯を閉じます。実は清盛とその父忠盛は、佐賀とも深い関わりがあります。忠盛は皇室の荘園であった神埼荘の管理を任されており、そこで得た財が平氏全盛のもとを築いたとも言われているそうです。また、清盛は平治の乱の褒賞として杵島郡の大功田を与えられたことがありました。作品も大変多いですが、改めてご紹介いたします。

 

1.偉人たちのカルテ

篠田 達明

現代医学の視点で見た、知られざる日本史の姿とは? 水風呂が沸騰したという平清盛の高熱、岩倉具視に天皇毒殺犯の汚名を着せた伝染病など、日本史上の有名人の病気を現役医師が解明する。「病気が変えた日本の歴史」(日本放送出版協会 2004年刊)の改題・加筆修正。

2.大いなる謎平清盛

川口 素生

平清盛は“武家出身者”で初めて従一位、太政大臣という極めて高い官位、官職に昇り、わが国初の武家政権(平氏政権)を樹立したことで名高い。だが、そんな時代の革新者である清盛も「生母が不明」など、前半生を中心に大いなる謎に包まれている。そもそも“平家の天下取り”は、清盛一代だけで成就できたことなのか? そして平氏政権が清盛没後にもろくも滅亡した理由とは? 本書では、「清盛は白河上皇の“御落胤”だったのか?」「伊勢平氏――桓武平氏でもっとも栄えた系統」「忠盛・清盛父子の失脚危機――祗園闘乱事件」「六波羅の邸宅など、父の巨額の遺産を相続」「武家としては最高位、公卿としては一番の新参」「清盛の奢りの原因か? ――厳島明神の怪話」「晩年に衝突した『清盛の情』と『重盛の理』」など、波乱の生涯に秘められた真実が明らかとなる!

3.清盛の平家経営術

童門 冬二

平清盛は、いかにして平家をトップブランドにまで押し上げたのか? 清盛のたぐいまれなリーダーシップを現代に照射しながら、企業が安定した経営を続けるために必要な「地盤」「看板」「カバン」の戦略的融合をひもとく。

4.経営者・平清盛の失敗 −会計士が書いた歴史と経済の教科書−

山田 真哉

経済力があったにもかかわらず、平家はなぜ滅亡したのか? 平清盛の「失敗」とは何だったのか? 日本の歴史上、最大の経済ミステリー「平家滅亡」を解き明かす。webマガジン『現代ビジネス』『夕刊フジ』連載を書籍化。

5.後白河法皇

河合 敦

平清盛にすり寄り、裏切り、滅亡させた、平安最後の帝王・後白河天皇は賢帝だったのか、愚帝だったのか。その66年にわたる波瀾万丈の生涯を、新解釈を交えて読み解く。

6.新・平家物語

吉川 英治

12世紀の初め、藤原政権の退廃は、武門の両統“源平”の擡頭をもたらした。その平家の栄枯盛衰を描く一大叙事詩。全24巻。

7.平清盛

藤本 有紀作

青木 邦子ノベライズ

混迷を極めた平安末期。本当の親を知らないまま、武士の新興勢力・平氏のもとで育てられた少年・平清盛は、やがて一人前のサムライへと成長していき…。2012年NHK大河ドラマ「平清盛」を、放送台本をもとにノベライズ。全4巻。

8.高橋英樹のおもしろ日本史

高橋 英樹

平清盛、織田信長、徳川家康…。俳優・高橋英樹がこれまで演じてきた人物に対する思い入れ、歴史的な事件や合戦についての考えはもちろん、その作品の撮影時のエピソードも織り交ぜて綴る。『歴史人』連載に加筆し書籍化。

9.戦いの日本史 

−武士の時代を読み直す−

本郷 和人

武士の時代、そして武家政権とは何だったのか? 平清盛と源頼朝の対立から、鎌倉、南北朝、室町、戦国の世を経て、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の進めた天下統一事業まで、史実の刮目すべき新解釈を鮮やかに示す。

10.武士の王・平清盛 

−改革者の夢と挫折−

伊東 潤

史上初の武家政権は、頼朝の鎌倉幕府ではなかった。清盛は自らの血脈を残せなかったが、幕末期まで続いた武家政権の礎になる多くのヒントを残した革命的人物だった。

11.歴史に裏切られた武士平清盛

上杉 和彦

混迷の平安末期を駆け抜け、初めて武家政治の時代を築いた平清盛。彼はなぜ日本史上で「悪人」とされてきたのか。歴史に愛されなかった男の実像に迫る。

 

 

 



 

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