おすすめの本


今年は岩波新書創刊80周年になります。新書は文芸書とは違う面白さで、いまや一大ジャンルとなっています。今回はそんな新書の中から、岩波新書の2017年売り上げベストをご紹介します。

1.キャスターという仕事

国谷 裕子

今という時代を映す鏡でありたい──。従来のニュース番組とは一線を画し、日本のジャーナリズムに新しい風を吹き込んだ〈クローズアップ現代〉。番組スタッフたちの熱き思いとともに、真摯に、そして果敢に、自分の言葉で世に問いかけ続けてきたキャスターが、23年にわたる挑戦の日々を語る。


2.日本の近代とは何であったのか

三谷 太一郎

政党政治、資本主義、植民地帝国、天皇制。これらの成り立ちから浮かび上がる、日本近代の特質とは。政治史家が論理的に解き明かす。


3.ルポ トランプ王国

金成 隆一

トランプ大統領を誕生させた支持者は、地方で暮らす普通のアメリカ人だった。将来を案ずる勤勉な人たちの声を通して、もう一つのアメリカを紹介する。


4.作家的覚書

高村 薫

日本人であること、宗教と市民社会、アメリカのいま…。2014年から2016年まで、著者が“一生活者”の視点から、ものを言い、日々の雑感を綴った時評集。


5.裁判の非情と人情

原田 國男

元東京高裁判事が、思わず笑いを誘う法廷での一コマから、裁判員制度、死刑まで、知られざる仕事と胸の内を綴る。第65回日本エッセイスト・クラブ賞受賞。


6.ロシア革命 破局の8か月

池田 嘉郎

1917年に起きたロシア革命。革命の障害のように見なされてきた立憲主義者・自由主義者らの奮闘と挫折を描き出し、革命の歴史的意義を考える。


7.シルバー・デモクラシー 戦後世代の覚悟と責任

寺島 実郎

戦後民主主義、高度成長の恩恵を受けてきた団塊の世代は「与えられた民主主義」をどう超克するのか。4000万人高齢者社会の到来を見据え、シルバーが貢献する新たな参画型社会の構築を提言する。


8.文庫解説ワンダーランド

斎藤 美奈子

夏目漱石、川端康成、太宰治、松本清張、赤川次郎、渡辺淳一…。文庫本の巻末の「解説」は、読者を興奮と混乱と発見にいざなうワンダーランドだった! 痛快極まりない、抱腹絶倒の「解説」批評。『図書』連載を書籍化。


9.王様でたどるイギリス史

池上 俊一

ヨーロッパの王室が廃止されたり形式化したりするなか、イギリス王室は今も人気を誇っている。その理由とイギリスの文化や心性の特徴を、千数百年にわたる王室の「歴史」と個性的な王様たちを通してあぶり出す。


10.マンボウのひみつ

沢井 悦郎

人気者なのに謎すぎる魚・マンボウ。夜光る、すぐ死ぬ、溺れる人を助けた、3億個産卵して生き残るのは2匹…伝説の真相は!? 古い文献探しから先端技術での生態調査、料理やサブカルまで、マンボウのひみつを解き明かす。

 


 

 

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