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作家で僧侶の瀬戸内寂聴さんが11月9日に99歳で亡くなられました。愛と人間の業を見つめた小説や、痛みや孤独を抱える人々の心に寄り添う法話で知られ、2006年には文化勲章も受章されています。瀬戸内寂聴さんの作品の中からご紹介いたします。他にも多くの作品がありますので、貸出を希望される方は図書館までご連絡ください。

1.かの子撩乱

童女か、聖女か。絢爛豪華な文学遺産と多くの伝説を残したまま火のような生涯を閉じた岡本かの子の内面を、会心の筆で描く。

2.奇縁まんだら

生きるとは、人との出逢い。奇なる縁の不思議さと幸せ。島崎藤村、正宗白鳥、川端康成、三島由紀夫など、今や歴史上に名を止めた偉大な作家たちの記憶をつづる。『日本経済新聞』連載をまとめて単行本化。

3.愛することば あなたへ

人間は誰かを愛するために生きています。しかし、誰かを愛した瞬間から苦しみが伴います。だからといって、苦しいから愛さないというのは間違いです-。これまでの著作から、自身が選んだ愛にまつわる珠玉の文章をまとめる。

4.いよよ華やぐ(上)(下)

俳人にして小料理屋の女将、92歳。着物研究家、84歳。スナックのママ、72歳。齢を重ねた今だからこそ見えてくるものがある。女性達の逞しい生を描く。

5.夏の終り

妻子ある不遇な作家との8年に及ぶ愛の生活に疲れ果て、年下の男との激しい愛欲にも満たされぬ女、知子・・・彼女は泥沼のような生活にあえぎ、女の業に苦悩しながら、一途に独自の愛を生きてゆく。新鮮な感覚と大胆な手法を駆使した女流文学賞受賞作の「夏の終り」をはじめとする「あふれるもの」「みれん」「花冷え」「雉子」の連作5編を収録。著者の原点となった私小説集である。

6.はい、さようなら

「涙も老いも、ここに捨てて帰りましょう」京都寂庵で人々を笑顔にしてきた法話には「いきかたの極意」がつまっています。全国から悩める人々が集う日曜説法10年分を1冊に!

7.花のいのち

四季折々の花から甦る人生の情景と、源氏物語を彩る花々のドラマ。95歳の現役作家にしてエッセイの名手が贈る極上の最新エッセイ集。

8.白道

なぜ西行は、他人には突如と見える出家の道を選んだのか。西行と同様に、俗世の営みを経て出離の道を選んだ著者が、彼の人間像に迫る。第46回芸術選奨文部大臣賞受賞。

9.美は乱調にあり

九州から上京し女学校に通う主人公が、新任教師の男を知ったのが波瀾の生涯の始まりであった。男との熱烈な恋、文学への参加。28歳で凄惨な死を迎えた、激しい女の生命と乱調の美に彩った生涯をたどる。

10.笑って生ききる

泣きたいときは辛抱しない。現世なんてサンドイッチのハムより薄い…。健康・夫婦・子育て・老い・人づきあい。迷ったら立ち戻りたい瀬戸内寂聴の熱く優しい希望のことばを、『婦人公論』掲載記事から厳選して紹介する。