センター通信

ごあいさつ

の、秋


佐賀県立 視覚障害者情報・交流センター
センター長 田中 真理

 

 

 

「あい さが」利用者及びボランティア、ならびに「あい さが」を支えていただいております皆さまには、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。

日中はまだ暑さが残る日もありますが、朝晩は涼しい風が吹くようになってきました。

つかの間の過ごしやすい時期、どう楽しもうかと考えておられる方も多いのではないでしょうか。

センターでは、今年も11月23日に「あいさが あすなろフェスタ」が開催されます。今年は日本点字図書館のわくわく用具ショップの出展や、デコ白杖の製作体験、オカリナ演奏などを予定しています。詳しくは、今号の「お知らせ」にてご確認ください。

さて、実はこの秋、結構注目しているものがあります。

佐賀県のプロバスケットボールチームである、佐賀バルーナーズです。佐賀バルーナーズは2018年に佐賀市を拠点として発足したチームで、昨シーズンに2部リーグであるB2リーグで地区優勝、昇格をかけたプレーオフでは無敗の6連勝で優勝し、今シーズンは国内の最高峰B1リーグに参戦します。

スポーツ観戦は元々好きで、よくテレビでバレーボールやサッカーの試合を見たり、サガン鳥栖の試合を観に行ったりしたこともありました。佐賀にバスケットボールのチームがあるのは知っていたので、試合を見に行ってみたいという気持ちは前からあったのですが、コロナやらの色々もありなかなか実現せず。今年の2月に初めて佐賀市のホームゲームのチケットを取り、観戦してきました。入場時間に遅れてしまったり座席がわからなかったり、そもそもバスケのルールも詳しくはわかっていなかったのですが、攻守の切り替えが早く、どんどん点が入っていくところが面白く、試合に勝ったこともあり、「楽しい」「また見たい」という感想を持ちました。

一緒に行った友人も同様の意見だったので、ふたたびチケットを取り今度は4月のホームゲームへ。するとここで、まさかの敗戦。しかも、こう言っては何ですが、あまり良いところがないまま負けてしまいました。点差も結構開いていたと思います。

後になって、この時期は怪我人が続出した上に連戦でチーム状況がかなり悪かったと知りましたが、それはともかく。

「このままじゃ終われん」

2回試合を見ただけだというのに、気分はすっかりブースター(ファン)。負けたままなんてありえない、負け試合が最後なんて嫌だ、もう一回勝つ試合が見たい。

いや、見る!

ということで、帰宅後すぐにチケットを購入。3週間後のホームゲームのチケットを取り、3度目の観戦へ。

奇しくもこの試合、バルーナーズの地区優勝が懸かった試合でした。地元メディアでも宣伝していたので、2月に初めて観戦した試合に比べて2倍くらい観客がいたと思います。チームの復調もあり、試合に勝利し、(翌日も試合があるので)小規模なセレモニーも行われました。そこで、B1への昇格を争うプレーオフの開催が告知されます。会場の観客は大なり小なりバルーナーズに興味を持って見に来たわけですから、プレーオフもぜひ見に来てほしいというアピールですね。正解です。

こうなりゃ行こうじゃありませんか。地区優勝を見せてもらったら今度は昇格するところだって見たい。できたばかりのSAGAアリーナも気になりますし。

はい、ゴールデンウィークはせっせと歩いてアリーナに通いました。生まれも育ちも車社会の佐賀県民としては、歩くのだるいな~という気持ちも拭えませんが、会場に入ってしまえば全部忘れます。それくらい、プレーオフは感動的な場面がたくさんありました。緊張から出足の鈍かった初戦、必死で昇格を勝ち取った準決勝、そしてほぼ満員のアリーナで、声を嗄らしながら応援した決勝戦。

バスケットボール観戦、面白いな!という認識を植え付けるのに十分な内容でした。

あれから5か月が経ち、あと数日でバスケットボールの新しいシーズンが始まります。せっかくなので、今年はバルーナーズを応援して、行けるだけ試合を見に行ってみようと考えています。我ながらミーハーなんじゃ、とも思いますが、まあこういうものは楽しんだモン勝ちですからね。とりあえず5日の開幕戦、全力で応援してきたいと思います。 読書の秋、芸術の秋、食欲の秋、様々ありますが、今年はどうやらスポーツの秋になりそうです。