センター通信

ちょこっとひとこと

 

今回は当センターの6月掲示版に掲載された、佐賀県在住の作家「山本甲士」さんの本の1部をご紹介します。山本さんは滋賀県出身ですが現在は佐賀県に在住し、作家活動をされています。本のなかに、佐賀市立図書館や多布施川、鍋島という佐賀県民にとっては臨場感あふれる地名が出てくることもあります。特に「そうだ小説を書こう」は、佐賀が舞台なので知っている場所が出てくると、ちょっと嬉しくなります。また、作家の趣味である釣りや筋力トレーニングのこともよく出てきます。

本人のプロフィールによると、1963年生まれ、ストーリーはシンプルに、ごちゃごちゃさせない。重たい話は避ける。嫌な出来事を読者さんに疑似体験させない。中盤や終盤で無理して山場を作らない。二転三転させない。その上で、読んでよかったと言ってもらえるように仕上げる、ということを心掛けているそうです。そういう趣旨で探偵稼業、始末屋稼業等、幅広いジャンルを書かれています。点字本・デイジー図書ほぼ揃っています。貸出を希望される方はご連絡下さい。

1. そうだ小説を書こう

主人公が小説を書くことで、父親として息子との絆を回復する物語。文中に小説を書く技術がふんだんに取りあげられ、小説の指南書にもなっている。

2. 迷犬マジック

日々の生活がイマイチ冴えない人々の前に現れる黒柴の迷い犬。首輪にマジックと書かれた謎の犬の出現で、独居老人や路上ライブをする若者、小さな理容店を営むアラフォー独身男、ライター志望のアラサー女子の日常に少しずつ変化が訪れる。

3. ノーペイン、ノーゲイン

【横溝正史ミステリ大賞優秀作(第16回)】そのアリバイは完璧なはずだった。健康産業界の裏側でくりひろげられる利権・派閥争い。

4. そのウソ、お見通しだ!

視線を外す、早口になる…。ウソを見破る術に長けたベテラン刑事・平間徹とコンビを組んだ新米刑事の目を通して、人がウソをつくときの仕草や言動を明らかにしていくショートストーリー。

5. ひなた弁当

五十歳を目前に会社からリストラされた芦溝良郎は、妻や娘からも愛想をつかされ居場所を失う。リストラに仕組まれた罠を知っても、自信も誇りもない男に立ち上がる気力はなかった。