センター通信

ちょこっとひとこと

2024年1月から始まったNHK大河ドラマのタイトルは「光る君へ」です。主人公の紫式部を演じるのは吉高由里子さん。平安中期に、のちに世界最古の長編小説といわれる「源氏物語」を生み出した、紫式部の人生が描かれます。彼女は藤原道長への思い、そして秘めた情熱とたぐいまれな想像力で、光源氏のストーリーを紡いでゆきます。変わりゆく世で、変わらぬ愛を胸に懸命に生きた女性の物語です。

大河ドラマにちなんで、サピエ図書館にある紫式部に関する図書を5タイトルご紹介いたします。貸出希望の方は、当センターまでお問い合わせください。

最後に源氏物語を体現した「源氏物語ミュージアム」についてもご紹介します。

1.源氏物語 紫式部著 瀬戸内寂聴訳

原作に忠実に、美しい現代日本語でつづる源氏物語現代語訳の決定版。

帝の子として生れた光源氏は、美貌と才能に恵まれ女性たちとの多彩な恋愛に情熱を燃やす。しかし彼の心には、父の後妻・藤壺の宮への許されぬ思慕が秘められていた。

2.愛する源氏物語   俵万智著

源氏物語には恋を詠んだ和歌が数多くある。その歌が著者によって素敵な現代訳に変身。千年の時を越え、今によみがえる54帖の恋愛譚。

3.源氏物語を読み解く100問   伊井春樹著

『源氏物語』にまつわる100問100答を初級・中級・上級のレベル別に構成。平安時代の文化や生活、全54帖の物語の流れや人間関係について出題する。

4.散華 -紫式部の生涯-   杉本苑子著

世の不条理を懐疑しつつ、歌や物語の世界に真実の愛を求める式部の多感な青春や血なまぐさい権力抗争の現実と人々の浮き沈みとを見すえつつ、ひとりの女として生きた式部の軌跡を克明につづる歴史大作。

5.タイムスリップ紫式部  鯨統一郎著

女子高生・香葉子は授業中気を失い、なぜか平安時代にタイムスリップしてしまう。紫式部の身体に宿った文学少女は、時の最高権力者の末路を目撃することに。源氏物語に隠された謎と歴史的殺人事件に女子高生が対峙する!

【源氏物語ミュージアム】

源氏物語ミュージアムは、宇治十帖の主な舞台となった京都府宇治市に1998年開館しました。館内は、有料の展示ゾーンと無料の情報ゾーンに分かれており、展示ゾーンには原寸大に再現された調度品などやアニメ、体験ゾーンが充実しています。また情報ゾーンでは源氏物語のクイズやゲームなどが楽しめるコーナーの他、源氏物語関連書籍や映像資料を閲覧できる図書室があります。展示ゾーンにある、宇治十帖物語シアターは、音声や照明演出で幻想的に宇治十帖を紹介されており、上映時間5分とは思えない満足感です。また「源氏香」体験コーナーでは実際に香りを比べて源氏香体験ができます。源氏香とは5種類のお香を各5包、計25包中から5包取り出し、順番にお香をたいて香りを比べます。5回のうちでどの香りが同じであったかを当てる組香です。答えは52通りの香図にあらわされ、源氏物語の五十四帖のうち五十二帖の巻名がそれぞれの図名になっています。

他にも館内にはお茶やお香などが購入できるショップや日本茶カフェもあるので、ひと休みしながら源氏物語の世界をゆっくり満喫できるミュージアムです。

開館時間  午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)

休館日   月曜日(祝日の場合はその翌日)・年末年始

観覧料   大人600円 小人300円 (障害者等手帳をお持ちの方は半額)     

住所     〒611-0021 宇治市宇治東内45-26

電話番号  0774-39-9300