センター通信
ちょこっとひとこと
今回は、本屋大賞ノミネート作品を紹介したいと思います。「本屋大賞」は、新刊書の書店(オンライン書店も含みます)で働く書店員の投票で決定するものです。過去一年の間、書店員自身が自分で読んで「面白かった」、「お客様にも薦めたい」、「自分の店で売りたい」と思った本を選び投票します。 投票の結果上位10作品が「2024年本屋大賞」ノミネート作品として決まりました。以下にお知らせします。大賞発表は4月10日の予定です。どの作品が大賞になるか予想してみてはいかがでしょうか?サピエ図書館で完成または着手中です。貸出しを希望される方はセンターまでお問い合わせください。
書名・著者名・内容の順にご紹介します。
1.黄色い家 川上未映子著
惣菜店に勤める花は、ニュース記事で黄美子が若い女性の監禁・傷害の罪に問われているのを見つけた。20年前花は、黄美子と少女たち2人と疑似家族のように暮らしていて…。『読売新聞』連載を書籍化。
2.君が手にするはずだった黄金について 小川 哲著
片桐は高校の同級生。怪しげな情報商材を売りつけていたが、今や有名投資家。ある日、片桐のブログが炎上しはじめ…。「僕」が怪しげな人物たちと遭遇する6つの連作短篇集。『小説新潮』掲載に書き下ろしを加え単行本化。
3.水車小屋のネネ 津村記久子著
親から逃れ、2人で生きることにした姉妹は、辿り着いた町で喋る鳥と出会う。支え合う人々の40年を通して描く、希望と再生の物語。第53回(2023年)谷崎潤一郎賞受賞。
4.スピノザの診察室 夏川草介著
京都の地域病院で働く内科医・雄町哲郎は、かつては大学病院で数々の難手術を成功させ、将来を嘱望された凄腕医師だった。哲郎の力量に惚れ込んでいた大学准教授の花垣は、愛弟子の南茉莉を哲郎のもとに送り込むが…。
5.存在のすべてを 塩田武士著
平成3年に発生した誘拐事件から30年。当時警察担当だった新聞記者は、旧知の刑事の死をきっかけに被害男児の「今」を知る。再取材を重ねた結果、ある写実画家の存在が浮かび上がり…。
6.成瀬は天下を取りにいく 宮島未奈著
中2の夏休みの始まりに幼馴染の成瀬がまた変なことを言い出した。コロナ禍、閉店を控える西武大津店に毎日通い、中継に映るという。さらにはM-1に挑み、実験のため坊主頭に…。『小説新潮』掲載に書き下ろしを加え書籍化。
7.放課後ミステリクラブ1 金魚の泳ぐプール事件 知念実希人著
夜の学校。プールに放たれた金魚。だれが、なんのために? 4年1組の辻堂天馬・柚木陸・神山美鈴、通称「ミステリトリオ」が先生の依頼で動き出す! 作家・知念実希人による児童書本格ミステ
8.星を編む 凪良ゆう著
才能という名の星を輝かせるために、魂を燃やす編集者たち。漫画原作者・作家となった櫂を担当した2人の編集者が繋いだものとは。「汝、星のごとく」の続編。『小説現代』掲載を加筆改稿し単行本化。
9.リカバリー・カバヒコ 青山美智子著
公園の古びたカバの遊具に触れると、治したい部分が治るという。マンションの住人達は、それぞれの悩みを遊具に打ち明け…。悩みに寄り添う連作短編集。
10.レーエンデ国物語 多崎礼著
英雄の父と旅に出た貴族の娘ユリア。呪われた地レーエンデで出会ったのは、寡黙な射手トリスタンだった。ユリアは、はじめての友達、はじめての仕事、はじめての恋を経て、やがてレーエンデ全土の争乱に巻き込まれていく。