センター通信
お知らせ
【相談窓口より】
相談窓口の南です。毎月開催しております、あいさがサロンへたくさんの皆さんにお越しいただきありがとうございます。サロンのご案内を郵送にてすみ字と点字でお送りしておりますが、ご要望をいただき、メールでもお知らせを送ることができるよう準備いたしました。メールでのご案内を希望される方は、あいさがまでご連絡ください。
また、かねてより数名の方から相談窓口のほうにお問い合わせをいただいていました、佐賀駅デイトス東側出口と佐賀駅バスセンターの間を渡る横断歩道の音響信号が鳴らなくなっていた件です。6月末に不具合解消のための工事があり、新しい音響信号が設置されたとのことです。以前と同様に、ピヨピヨの音を聴いて横断することができるようになりました。みなさまお気をつけて横断ください。
【ピックアップグッズについて】
相談窓口の世戸です。 いよいよ大雨シーズン到来、地震速報も昼夜季節問わず流れております。ということで、備えあれば憂いなし。今回はセンターに展示している防災グッズを紹介します。
(1)地震対策30点避難セット
グッドデザイン賞受賞の一人用防災セット。被災者の声をもとに防災士が厳選した30種類の防災グッズセットです。バッグは、火や水に強く、汚れにくい素材を使用した非常持ち出し袋です。バックの中には、ソーラー多機能ラジオライト、5年保存水、缶詰ソフトパン、食品加熱袋・加熱材、非常用簡易トイレ、アルミブランケット、ウェットボディタオル、ドライシャンプー、プレスタオル、アルコールジェル、マルチツール(ナイフ、缶切り、栓抜き、ドライバーなど必要となる機能をコンパクトにまとめたマルチツール)、軍手、ガムテープ、レインコート、歯ブラシ、エアー枕、アイマスク、スリッパ、耳栓、常備用カイロ、非常用呼子笛、レジャーシート、救急セット、緊急時連絡シート、防災アドバイスなどが入っています。 21,600円
(2)視覚障害者用防災ベストL笛付き
背中側に「盲人のための国際シンボルマーク」とその下に「私は目が不自由です」と書いてある、黄色のベストです。大地震や火災などの非常時の避難の際に着用すれば周りの人からの配慮や介助を受けやすくなります。リュック等を背負った時に、背中のマークが隠れた状況の時用に付属品の視覚障害者表示カード(名札のようなもの)がついています。 5,200円
(3)SORAスマホ用充電セット
非常時の電源として、ソーラーパネルとモバイルバッテリー、3wayケーブルのセットです。太陽光さえあればどこでも電気を作ることができ、最大発電能力は40Wです(天候により左右されます)。厚みが40mmのパネルを広げると約1m×30cmの大きさになり、窓辺にぶら下げて発電することができます。
本体にUSBポートがついていて、スマートフォンやPCを複数つないで充電できます。 24,800円
(4)缶詰・レトルト食品加熱パックホットイート
缶詰やレトルト食品と一緒に発熱材と水を入れて20分待つだけで、蒸気の力で2食分の食事を一度に温められます。別売りで発熱材を購入できます。
本体価格528円、発熱材(3個入り)820円
あいさがに展示しているものは以上です。購入する時のヒントにしていただければと思います。ほかにも、備えておいたほうが良いものはいろいろあると思います。
停電するとキャッシュカードが使用できなくなるため、ある程度の現金を持ち運びしやすいように耐火・防水対応のケースにまとめて準備しておくとよいでしょう。また、カセットコンロをセットで準備するなど、ホームセンターや100均のお店に出かけて色々と知識を入れ意識を高めていきましょう。
【サロンの報告】
それでは、5月と6月のサロンの報告をいたします。
5月は、日本盲導犬協会視覚障害サポート部の指導員3名と盲導犬3頭にお越しいただき、「盲導犬とふれあい体験」というテーマで開催しました。盲導犬についての知識や貸与までの流れなどの話、それと並行して参加者の皆さんは盲導犬との歩行を体験されました。
現在盲導犬は、全国で796頭(そのうち佐賀県は4頭)が活躍しており、貸与には事前に訓練センターで1か月ほど世話の仕方や歩行などの訓練が必要です。その訓練費用はほとんどが無償ですが、貸与後の食器やハーネス等の初期費用、食費等の飼育費、病院での治療費は自己負担になるそうです。
盲導犬の主な世話は食事(1日2回)、排泄(1日4~5回)、毎日のブラッシングがあり、食事量や体調管理などもユーザーの役目で、誤飲防止のため床に物を置かないといった住環境の整理も必要とのことでした。
盲導犬との施設利用は、受け入れについて身体障害者補助犬法や身体障害者差別法で定められていますが、同時に周りの人が「盲導犬も入れるはず」「一緒でも大丈夫ですよ」と声掛けも大きな力がある。また、防災面では、災害時要配慮者名簿の登録、防災訓練に白杖や盲導犬を携えての参加も大切と言われていました。
最後に、盲導犬にできるのは『曲がり角を教える』『段差を教える』『障害物を教える』の3つで、道順の把握などはできない。今歩行で困っていることを解決できるのは、「盲導犬との歩行なのか」「白杖歩行なのか」「同行援護なのか」をしっかり考えて選択してほしいとまとめられていました。
参加者からは、遠方からお越しいただいたことへの感謝の言葉とともに、「盲導犬が速くて一緒に歩くのが難しかった。お世話も大変そうで、4週間訓練しなければいけないのがよく分かった。」「初めて盲導犬と接したが、しっかり訓練されていて落ち着いている。いろいろなところに一緒に行ける佐賀県になるといい。」「盲導犬がいることで将来も外に出る機会が持てそうな気がする。」などといった感想が聞かれました。今回は、近隣地域の方を含め一般の参加もたくさんあり、「盲導犬について知ることができてよかった。他の人とも共有していきたい。」「子どもたちのためにも今日来てとても勉強になった。」と言っていただき、盲導犬やあい さがについて知っていただくいい機会にもなりました。
6月は「ICT iPhone講座 基礎編」でした。
利用者さん10名、ご家族2名が参加されました。
まずは、スマホIT用語の説明。ガラケーとスマホの違い、人間でいうところの脳にあたるOSはとても重要で、Apple社はiOS、Google社等はAndroid、Microsoft社はWindowsなど、それぞれ企業で違います。
スマホの購入で悩むのがiPhoneか?アンドロイドか?ですが、視覚障害者はiPhoneユーザーが圧倒的に多いです。機種が変わっても使い方が変わらないこと、視覚障害者が使いやすいアプリが多いためです。
アプリはいろいろありますが、LINEやFacebook、Amazon Music、Google Map、YouTube、TikTok、Yahoo! JAPANアプリ、Googleアプリなどたくさんあり、アプリストアで取得する必要があります。
次に、Siriについてです。Siriで電話を掛けたり、アプリを開いたり、天気を聞いたりメールを送ったりといろいろなことが出来ます。今回デモンストレーションしたのは、2つです。
①「今日のアップデートは?」と話しかけると、現在地の天気、現在地から自宅までの距離、最新NHKニュースを教えてくれます。②Siriに「電話を取って」というと応答、「電話を切って」というと電話を切ることができるようになりました。今まではジェスチャーをしないと電話の応答はできませんでしたが、iOSが進化してできるようになり、今回のデモは成功しました!
お使いの皆さん、ぜひ試してみてください。ホームボタンを押す=電話を切る ではないので、実はずっと通話中だったということもありますね。ちなみに、電話の応答は二本指でダブルタップのジェスチャーです。
最後に、「Be My Eyes」という便利なアプリの紹介をしました。写真を読み上げたり、物の情報など結構リアルに即した情報を説明したりしてくれます。これは参加者の皆さんに大好評でした。登録は必要ですが無料です。ぜひお試しくださいませ!!
残りの時間は個別相談や実際にiPhoneを操作してみたりBe My Eyesを体験したりしていただきました。
LBフォンといって視覚障害者用にカスタマイズされたアンドロイド機種も登場しています。皆さま、ご興味ある方はあいさがまでご連絡ください!
7月のサロンは「ボランティアさんと交流 本のおすすめ座談会」、8月のサロンは「巡回聞こえの相談 盲ろう通訳介助員さんと交流」です。また次回のセンター通信でご様子をお知らせしたいと思います!
【休館日】
8月5日(月)・13日(火)・19日(月)・26日(月)
9月2日(月)・9日(月)・17日(火)・24日(火)・30日(月)
10月7日(月)・15日(火)・21日(月)・28日(月)
【寄贈資料】
以下の資料が送られてきました。貸出希望の方は当センターまでご連絡ください。
1.2024年度「NHK放送番組時刻表」の点字版全2巻とデイジー版1枚
【シネマデイジー作品のご紹介】
センター通信174号以降に新しくサピエ図書館にアップされたものを紹介いたします。(シネマデイジーとは、映画のサウンドに登場人物の表情や動作、画面の様子を説明する音声解説を付けてデイジー形式で製作しているものです)。以下に、シネマデイジーの作品を紹介いたします。貸出希望の方は当センターまでご連絡ください。今号のご紹介は、10作品です。
※日本映画 4作品
1.阿弥陀堂だより
心の病をかかえる女医の美智子と、売れない作家の夫、孝夫。都会の生活に疲れ、夫の故郷である信州の山里に帰郷したふたりは、美しい四季の風物の中で、素朴だが温かい村の人々とふれあい、そして、96歳の老婆おうめが口述する「阿弥陀堂だより」に、ほんとうの生きる喜びを見つけていく。「雨あがる」で日本アカデミー賞を独占した小泉堯史監督が、1年に及ぶ撮影で日本の原風景を見事にとらえた、爽やかな感動の人間ドラマ。2002年製作。小泉 尭史監督・脚本、南木 佳士原作、寺尾 聡、樋口 可南子、北林 谷栄ほか出演。
2.県庁の星
野村聡はK県庁のエリート公務員。県政の目玉である民間企業との人事交流研修のメンバーに選出されるが、研修先は、店員たちにやる気がなく、客もまばらな三流スーパー「満天堂」。しかも、教育係二宮あきは年下のパート店員だった。役人のスキルが全く通用しないスーパーの現場では、野村は役立たずのお荷物状態。二宮とも事あるごとに衝突する。そんなある日、野村は突然大型プロジェクトから外されてしまう。さらに出世の後ろ盾でもあった婚約者にもフラれ、失意のどん底に突き落とされる。支えとなったのは、以外にも二宮だった。危機に瀕した三流スーパーの改革に乗り出した野村は、様々な人々との触れ合いのなかで、人生で忘れていたもの、そして一番大切なのが誰かに気付いていく。2006年製作。西谷 弘監督、佐藤 信介脚本、桂 望実原作、主演 織田 裕二、柴咲 コウ。
3.山口百恵主演映画大全集 6 ―春琴抄―
山口百恵主演文芸作品第6作。谷崎潤一郎による中編小説。盲目の三味線奏者・春琴に丁稚の佐助が献身的に仕えていく物語の中で、マゾヒズムを超越した本質的な耽美主義を描く。1976年製作。西河 克己監督、谷崎 潤一郎原作、主演 山口 百恵、三浦 友和、中村 竹弥、津川 雅彦、中村 伸郎ほか出演。
4.山口百恵主演映画大全集 8 ―霧の旗―
山口百恵主演文芸作品第8作。兄の弁護を断った弁護士に対する、女性の理不尽な復讐を描く、リーガル・サスペンス。西河 克己監督、松本 清張原作、主演 山口 百恵。松本清張の長編小説。
※外国映画 4作品
1.海の上のピアニスト
伝説のピアニストの半生を感動的に描いた人間ドラマ。1900年、大西洋上を行く客船の中で生後間もない赤ん坊が見つかった。その子供は、生まれた年にちなんで“ナインティーン・ハンドレッド”と名付けられるが、船内のダンスホールでピアノを聞いて育つうちに、驚くべき才能を発揮するようになる。1997年製作。製作国アメリカ。ジュゼッペ・トルナトーレ監督・脚本。ティム・ロス、プルート・テイラー・ヴィンスほか出演。
2.オードリー・ヘプバーン
1929年に生まれたオードリー・ヘプバーンは、両親の離婚、第二次世界大戦、バレエ・ダンサーとしての挫折を乗り越えて大スターになり、やがて映画界とファッション界の頂点に上りつめた。過去の貴重なアーカイブ映像のほか、息子や孫、共演した俳優や監督などがインタビューで出演。女優オードリー・ヘプバーンの生涯を描いたイギリスのドキュメンタリー映画。2020年製作。製作国イギリス。ヘレナ・コーン監督、アレックス・ソマーズ音楽、オードリー・ヘプバーン、ショーン・ヘプバーン・ファーラーほか出演。
3.大統領の料理人
片田舎で小さなレストランを営むオルタンスが、スカウトされ連れて来られた新しい勤務先はエリゼ宮。そこはなんと、フランス大統領官邸のプライベートキッチンだった。堅苦しいメニュー、規律に縛られた食事スタイル、そして嫉妬うずまく官邸料理人たちの中で、彼女が作り出すのは美味しいの本当の意味を追求した料理の数々。最初は値踏みするような目で遠巻きに眺めていた同僚たちも、いつしか彼女の料理の腕と情熱に刺激され、官邸の厨房には少しずつ新しい風が吹き始める。やがて大統領のお皿に食べ残しがなくなってきたある日、彼女に直接声をかけてきた大統領の口から意外な話が飛び出す。2013年製作。製作国フランス。クリスチャン・ヴァンサン監督、エチエンヌ・コマール脚本、カトリーヌ・フロ、ジャン・ドルメッソン、イポリット・ジラルド、アルチュール・デュポンほか出演。
4.ブラック・レイン デジタル・リマスター版 スペシャル・コレクターズ・エディション
ニューヨークで起きた惨殺事件の犯人・佐藤を逮捕したNY市警のニックとチャーリー。彼らは日本へ護送する途中で佐藤に逃げられてしまう。大阪府警の協力を得て捜査のため足を踏み入れた大阪で、ニックたちはミステリアスな暗黒街にうごめくヤクザの標的になってしまう……。今も胸に焼きつく永遠の傑作が、最強になって蘇る!1989年。製作国アメリカ。リドリー・スコット監督。マイケル・ダグラス、高倉 健、松田 優作ほか出演。
※アニメ映画 2作品
1.アルプスの少女ハイジ ―長編アニメーション映画―
幼いころに両親をなくし、アルプスの山で、おじいさんと暮らす事になったハイジ。大自然に育まれ様々な人々に出会い成長して行くハイジや、とりまく人々の心をアルプスの四季や動植物と共に描いたアニメーション。宮崎 駿、高畑 勲らが手がけた名作。1979年製作。ヨハンナ・スピリ原作。声の出演は杉山 佳寿子、宮内 幸平。
2.特別編 響け!ユーフォニアム ―アンサンブルコンテスト-
新部長・久美子を待っていたのは、アンサンブルコンテスト、通称“アンコン”に出場する代表チームを決める校内予選だった。無事に予選を迎えられるように頑張る久美子だが、なにせ大人数の吹奏楽部、問題は尽きないようで・・・・・。様々な相談に乗りながら、部長として忙しい日々を送っていた。部員たちがチームを決めていくなか、肝心な久美子自身はというと、所属するチームすら決まっていなくて。2023年製作。石原 立也監督、武田 綾乃原作、声の出演は黒沢 ともよ、朝井 彩加ほか。
耳より情報
◆JR、精神障害割引導入へ。来年4月から大手私鉄も。
JR旅客6社は4月11日、精神障害者と介護者の運賃を一定の条件で半額に割引する制度を
2025年4月1日から開始すると発表しました。小田急電鉄や京阪電気鉄道などの大手私鉄9社も
同様の制度を始めると発表しています。国土交通省によると、既に導入済みの事業者と合わせ、25年4月までにJR6社と大手私鉄16社の全てで精神障害者割引を実施します。
国交省によると、身体・知的障害者の割引制度は、ほとんどの鉄道事業者で導入されていますが、精神障害者については23年4月時点で全国の176事業者中106事業者にとどまっており、障害者団体などからの要望を踏まえ、事業者に導入を働きかけていました。
JR6社によると、障害の重い第1種精神障害者と介護者1人が同一区間を乗車する際や、第1種または第2種精神障害者が単独で片道の営業距離100キロを超す区間を乗車する際などに運賃を割引します。JR東日本と東海、首都圏の大手私鉄各社は精神障害者とその介護者向けの交通系ICカード「Suica」「TOICA」「PASMO」のサービスを25年4月から始めることも発表しました。自動改札機にタッチすれば割引が適用され、バスでも使えます。
2024.04.12 福祉関係記事 京都新聞 朝刊から一部抜粋。
◆令和6年4月1日より合理的配慮の提供が義務化されました。
令和3年に「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」(障害者差別解消法)が改正され、令和6年4月1日からは事業者などによる障がいのある人への合理的配慮が義務付けられました。「障害者差別解消法」とは、障がいを理由とする差別をなくし、全ての人が分け隔てなく、互いに人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現につながるための法律です。合理的配慮の提供や不当な差別的扱いの禁止が求められます。「合理的配慮」の提供とは、障がいのある人から何らかの配慮を求められた場合に、社会的障壁を取り除くために、負担が重すぎない範囲で対応することを指します。合理的配慮の一例として、以下の例があげられています。
・飲食店などで、車いすの人も利用できるようにテーブルやいすの配置を変更する。
・視覚障がいのある人から署名などの代筆を頼まれた時、代筆可能な書類の場合は
意思を十分確認してから代筆する。
・会議などで障がいのある人の参加が事前にわかっている場合、障がいの特性に応じた
資料の準備やサポートする同伴者の参加を検討すること等があげられます。
鍼灸マッサージ情報誌『東洋療法 360号』 から一部抜粋。