センター通信
センター長あいさつ
「生きる」を見る
佐賀県立 視覚障害者情報・交流センター
センター長 田中 真理
「あい さが」利用者及びボランティア、ならびに「あい さが」を支えていただいております皆さまには、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
新年明けましておめでとうございます。といっても、この通信が皆様のお手元に届く頃には、もう2月になっていると思います。年明けから早くも一ヶ月、よく言われますが、年々、月日が経つのが早くなっているような気がしてなりません。
去年の暖冬に比べ、今年は寒さの厳しい冬となりました。年明け現在、雪もちらちら、温度はだいぶ低いように感じます。コロナやインフルエンザもまだまだ流行中とのこと、皆様もお気を付けください。かくいう私も、年明け早々喉風邪にやられてダウンしました。いや本当、皆さま風邪には気をつけましょうね!
年末に東京へ行く機会があり、観光などしてきました。ここ数年上京には佐賀空港を利用していたのですが、今回年末年始ということもあり、席が確保できなかったため福岡空港便を利用することに。去年仙台へ行った時は小型機でしたが、さすが東京、今回はジャンボジェットです。滑走路の過密スケジュールにより多少遅れましたが、無事到着。懐かしいキャラクターをモチーフにしたカフェに行ったり、お洒落なアウトレットに行ったりしたら、歩きすぎて足を痛めました。嫌だな、年かしら……。
初詣で有名な神奈川県川崎市の川崎大師にも行きました。夕方だったので人通りもそこまで多くなく、むしろ門前町はぼちぼち店じまいを始めている様相。ここでは咳止め飴とくず餅が有名で、取り扱う店舗が多かったです。
川崎大師は正式名称を金剛山金乗院平間寺。およそ千年の歴史を持つ真言宗の名刹です。訪れた時も、大本堂の扉が閉まるまであと一時間でしたが、これから護摩行を受ける方達が待合に大勢待機していました。境内にそびえる鉄筋コンクリート造の門徒会館からも、このお寺が今も多くの信徒を抱え、生きた信仰の中にあるのだと実感できます。この日は毎年およそ300万人も訪れるという初詣の準備として、あちらこちらにたくさんの屋台が並べられていました。活気のあるお寺で、エネルギーをいただきました。
ちなみにこの時買った咳止め飴、年始の風邪で早々に活躍してくれました。ありがとう咳止め飴。買っといてよかった咳止め飴。今度お礼参りに行きます。
今回のハイライトは最終日のしながわ水族館です。しながわ水族館はおよそ34年前にしながわ区民公園の中に建てられた公立の水族館で、それほど大きくはありませんが、魚はもちろん、イルカ、アシカ、アザラシ、ペンギン、カワウソ、ウミガメなどが展示されています。横にあまり広くない分、2階建てになっていて、高低差を利用してアザラシの水面と水中の様子を同時に観察できるようにしていたり、トンネル状の通路を歩きながら魚が泳ぐところを見ることができるようになっていました。ただ展示しているのではなく、地域の絶滅危惧種である淡水魚を紹介したり、アマゾン川の魚と共にアマゾン流域の現状(森林伐採)を説明したり、近辺の水辺に生息する魚や水生生物を展示したり。深海魚やクラゲ、毒のある魚もいました。電気ウナギの水槽では、放電状況がリアルタイムで観測できるようになっており、バチバチという音と一緒に30ボルト、100ボルトと電圧が表示されるのが恐ろしくも興味深く。ちなみに調べたところ、人間はおよそ42ボルトの感電で死の危険があるそうです。42(死に)ボルトと覚えましょう、と書いてありました。厳密に言うと、電圧だけでなく電流も関係するらしいですが。皆さんむやみに電気ウナギに触るのはやめましょう。
こちらは現在建て替えを含めた再整備計画の最中ということで、再整備後はイルカショー及びイルカの展示を終了する、とのことです。人間はイルカが大好きで見たいですが、イルカにとっては狭い水槽での飼育は環境が良くないということなのでしょう。
佐賀には水族館がないので、旅先で水族館があるとついつい向かってしまいます。生きているものを展示、育成するということは博物館運営の中でも非常に困難で、苦労も多いと思いますが、できるだけ全国に水族館があると良いなと、改めて思いました。
本年も、あいさがをどうぞよろしくお願いいたします。